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『SOHO(ソーホー)の街並み』ニューヨーク・ニューヨークVOL.60

ニューヨークから、マディソンです。
今日は午後からミーティングがあるので、ソーホーに来ています。ウイリアムズバーグに届くL列車が週末閉鎖になっていたり、本格的に補強工事が行われるため全面閉鎖になると報道されたりで、そうなると足がかなり悪くなるためブルックリン・ブームに一区切りついた感じです。

そこでアーティスト達はマンハッタンの、ソーホーからイーストビレッジの辺りに戻ってきている感じですね。ミートパッキング地区も含めて、この辺りにはハイブランドのポップアップ店が近年次々現れていますし、オンラインBtoCでスターとしたブランドの実店舗も続々出店してきています。

地下鉄4番線のスプリング駅から地上にあがると、ミッドタウンにあるMOMA現代美術館のショップが目に留まります。

アクセサリーや文具の品揃えも多くて、観光客でにぎわうミッドタウンのショップよりも、落ち着いてじっくり見ることができる気がします。今日はあいにくの雨なので、外を歩く人はまばら。みんなショップ内で雨宿りでしょうか。

向かい側にはアマゾン4スターのショップが。
ここではアマゾンのサイトで売れ筋の人気商品だけが置かれています。アマゾンは今月初め、全米に展開している87店舗のポップアップ店を閉鎖すると発表しました。ただ、この店舗のようなアマゾン4スターは人気があるので残すようです。

買収したホールフーズよりも、低価格なグローサリー・ブランドを新たに立ち上げるとも報道されています。ポップアップ店やホールフーズの店舗を通して、小売店舗や食料品店舗のデータが十分集まったので、小売店舗は一旦そのほとんどを閉店する、という戦略のようですね。



ポップアップ店は実はアメリカ、ただ今大流行です。こんな風に、別ブランドがコラボするポップアップ店もソーホー辺りにはたくさんあります。ブランドのコラボもトレンドのようで、現在アメリカブランドの3分の1がコラボ・プロジェクトを進めているという統計も出ているくらいです。

マーク・クロスは1845年にボストンで、馬具のサドルなどの革製品からスタートしたアメリカのバッグ・ブランドらしいですが、日本にも2017年に上陸しているようですね。一方のネイキッド・カシミアはいわば純度100%のカシミア製品という意味ですが、65㌦程度からあるそうなので、価格的には妥当ではないでしょうか。

フュージア1833 とあります。洗練されたデザインの素敵な香水店。

アルゼンチン、ブエノスアイレス生まれのジュリアン・べデルが、冷徹な自然を代表するパタゴニアにささげた香水ブランドなんだそう。自然に抽出できる、持続可能な成分で調合された香水ということで話題になっています。進化論を唱えたダーウィンにちなんだ香水は288㌦。木の香りにグレープフルーツがほんのり香るらしいんですが、288㌦となると払う方が持続可能で行けるかどうか…。

ハニーブレインズって蜂蜜の脳?
朝食、ランチ、夕食とありますが、全て神経科のドクターと栄養士さんが脳と身体に良いと判断した食事や飲み物しか置いていないそうです。生成された砂糖、白砂糖は一切使われていないとも書かれています。

1980年代から2000年の間に生まれた世代をミレニアルズというんですが、彼らは家や車を所有することにはあまり興味がないものの、オーガニック製品やヨガをはじめとするウエルネスへの興味が強いようなので、このお店も若い人たちで一杯です。

日本の昆布茶とは違うと思うんですが、発酵ドリンク“KONBUCHA”を飲んでいるのもこの層です。安価なストリートブランドで身を固めた若者が、一本8㌦50㌣のKONBUCHAを飲んでいるのだから驚きますが…。



あんなにエレガントな、格調高い香水店やカシミア店があったかと思うと、壁がポスターや落書きでこんな風になっていたり、豚がカラフルにペイントされていたりと、ソーホーにはたくさんのアーティストたちが集っているので、その表現の幅がとても広いことに驚かされます。

通り一遍ではない、一筋縄でいかない味があるんですね。



例えばこんな風に建物横に金の銅像が並んでいたりもします。

遠くから見ると、何のことだがよくわからなくて近くに行くと、美術館でもなんでもない普通の建物に、アーティストの表現が施されているんですね。だからソーホーって歩いていてとても楽しいんです。ミッドタウンのように、建物は建物、アートはアートというクリアーな線引きがここには全くありません。

歩いているうちに、いつの間にかふわっとアートに包まれてる、そんな感じがするんです。

ショップが立ち並ぶ一角に、誰かの私有地なんでしょう。網の柵の向こうにはぼんやりインド風の神様の銅像が見えます。

さて、ソーホーから少し東に出て行って、着きましたブルテン。ここがミーティング場所です。

ブルテンは女性が好みそうな服やジュエリー、それにバッグなどを販売しているサイトの実店舗なんです。このフラグシップの他に、実際の店舗はノリタやブルックリンのウィリアムスバーグにもありますが、女性をパワーアップするというメッセージを強く抱えてスタートした場所です。

近年、特にオンラインでスタートしたブランドには、メッセージ性の強いものが多く、今日はその辺りをインタビューしに来たんでした。

さて、如何でしたか、ソーホーの街並み。ではまた、ニューヨークでお会いしましょうね。

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