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『静かな小道に誘われる、フランスのヴェネツィアへ』ヨーロッパ写真日和VOL.250

こんにちは、吉田タイスケです。フランスはノルマンディー地方の美しい町シリーズ(勝手に命名)、今回はノルマンディーのヴェネツィアと呼ばれるポントードメール(Pont-Audemer)という古くから交易で栄えた町をご紹介します。

どこかの町を歩く時は簡単に下調べもしますが、観光案内所があればまずそこに立ち寄って地図をもらい、それに従って歩くことにしています。職員の方曰く、「ここには一目で驚くようなものは少ないけど、小さな横道をゆっくり歩くと何か見つかるかも」。

というわけで、さっそく小道に迷ってみます。

グリーンのドアに中庭が居心地良さそうなお店だなと見ていたら、お店の人に見つかり手招きされてしまいました。ボディーピアスとタトゥーのお店ですが、、入ってみましょう。

» Mad Monkey

庭からタトゥーが連想できません。

隣の家の窓辺の猫は、「そこ、おすすめだよ」と言っていました(幻聴)。

中に入ってみて驚きました。タトゥーショップに足を踏み入れたのは実は初めてですが、ここは他店とは全く違うセンスを感じます。Tシャツなども販売していて、パリのお洒落セレクトショップですか?という趣。

店内にはピアノまであります。タトゥーへのイメージが変わりそう。

壁の色、装飾もモダンでお客さんもひっきりなしです。

施術室。まるでスパか何かのようですね。

棚の上には、時を止めた自然が並びます。

こちらは指輪、、じゃなくて耳輪ですね、はい。

お店の人たちもやたら感じが良く、ひととおりフランスでのタトゥーの歴史などを伺いました(なぜか)。小道を抜けると教会前の広場に出ます。

広場の一角。どういう造りになっているんでしょう。各棟が連結しているような、不思議な眺めですが和みます。

散歩途中のブルドッグにも出会いました。生後三ヶ月。ブルドッグのマルセルくん。愛嬌ありますねえ、よしよし。

細い路地には車も通らず、水の音だけが寄り添っているところはヴェネツィアと同じです。

さて、目抜き通りの商店街から一本入った横道に綺麗なファサードを発見。

「小さなブティック」とありますが、、??

「散らかっていて申し訳ないが、ここで僕らは思い出を作っています」。ここは、、

もうひとつ看板がありました。「Gite(民宿)」だそうです。ここにも呼ばれていたのか、外で写真を撮っていたらおじさんが出てきて「さあさあ、中に入れ」と手招きします。では、入ってみましょう←断らないひと。

一瞬花屋かな?と思ったこの場所は、半年先まで予約が埋まっている一組限定民宿でした。

二階がキッチンとサロン、三階が寝室になっています。暮らしているように旅ができますね。フランスにはこういうジットがたくさんあり、バカンスの時期などは二週間〜三週間とまとまった単位で借りて過ごすのも一般的です。

ポントードメールには、街中をカヌーで巡る観光コースもあるそうです。さすがにゴンドラコースはありませんでした(!)。

もうひとつ小道をご紹介。アルフレッド・カネル美術館横の建物が、現在アトリエ村になっていて、市がここを4組の芸術家に貸し出しています。どんな人が作品を作っているんだろうと思って眺めていたら、不思議なことに再び(三度?)ドアの前に人が現れ、「さあさあ、どうぞ中へ」と手招きするのです(いや、実話です)。

ここで作品を作っているモニクさん。フランスではそんなに一般的ではない「コラグラフ」という技法を使って作品を制作しています。

板の上に立体を置いて(紐や植物、何でも構いません)それらを圧着して版を作り、それを元に版画を製作します。この状態ですでにユニークだと思うのですが、モニクさんはこの刷られた版画を見つめ、そこに見えてくるものを描き、着色しています。

どんなものが見えるかはその時次第。空に浮かぶ雲を見て何かを連想するような、想像力が刺激される感じがして面白いですね。

なぜか不思議と小道に出会いがある、静かな水路が気持ちの良い町を歩きました。次回はまたパリからお届けします。どうぞお楽しみに。

『静かな小道に誘われる、フランスのヴェネツィアへ』ヨーロッパ写真日和VOL.250Takashi -タカシ-

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