こんにちは、吉田タイスケです。
3月上旬は某誌ジュエリー関連の撮影でインド北部に出張していました。 日程の多くを所謂高級ホテルで過ごしたので、リアルなインドの日常に触れることは残念ながらほとんどありませんでしたが、それでも移動中に道をふさぐ大きな牛や、すれ違う鮮やかなサリーの色、 咲き乱れるブーゲンビリアなど、パリにいたら出会えない光景にすっかり魅了されてきました。 次回は街中の混沌に身を置いてみたいですね。
インドの様子は、また雑誌が発売された後にお伝えするとして、さて、こちらはもうお馴染み(?)のパリです。インドとは空気感が違いますね(笑)。 雨上がりの夕方に陽が傾く頃、コンコルド広場の観覧車に乗って空に浮かんでみました。
2月20日発売のフィガロジャポン・パリ特集号には、この時に撮影した別カットが表紙に使われていますので、お近くの書店でぜひお手にとってご覧下さい。 今回のブログはパリから、マレ地区にあるコニャック・ジェイ美術館で開催されているクリスチャン・ラクロワ展をご紹介します。
狭い路地を通り抜けて、美術館へと向かいます。すぐ近くにはピカソ美術館があって、そちらはいつも混んでいますが、コニャック・ジェイ美術館に行列ができることは滅多にありません。
こちらは展示室。18世紀の美術を中心に、サマリテーヌというデパートの創始者であったコニャック・ジェイのコレクションを展示している小さな美術館です。
当時のドレス。繊細なレース使いが素敵ですね。
ラクロワがキュレーションを手がけたこの展示は、18世紀の衣装と現代のアートが並列に飾られ、独特の空間を作り出していました。
こちらも当時のドレス。
同じ部屋の一角に、1951年ラクロワ夫人のために作られたオートクチュールドレスが展示されています。
最上階の展示室。18世紀当時のドレスに並んで展示されている、アジサイをモチーフにしたラクロワのドレスが見事でした。1993年オートクチュール秋冬コレクションから。
何だか日本の着物に通じる美しさがあるような…。小さな美術館に飾られた、オートクチュールドレスをご紹介しました。 メゾンができてからその歴史を閉じるまでの22年間、一度も経営が黒字になったことがなかったというクリスチャン・ラクロワですが、クリエイションはこうして歴史に残っていくんですね(しみじみ)。
次回もたぶん、パリからお届けします。どうぞお楽しみに。