こんにちは、吉田タイスケです。この間パリの日照時間について調べてみたところ、秋冬は東京の半分以下でした。緯度がだいぶ高いからとはいえ、光を求めて南仏に行きたくなるのもわかります。でも個人的には建物の屋根を滑るように、短い時間しか光が差さないこの季節が実はいちばん好きだったりします。
さて、今回は冬のパリからファッションスナップ。ヴァンドーム広場の駐車場を出ると、光の中でパリジェンヌがお昼中でした。
近くのブティックに勤めているアナスタシア。コートとニットはMassimo Dutti、パンツはD&G。仕事の合間に短いお昼休みで食事中。フランスは昼ものんびりというイメージがあるかも知れませんが、統計を取ると昼はサンドイッチという人が、レストランで食事をする人よりも多いんです。しかしそこはパリ1区、アナスタシアの今日のサンドイッチはパラスホテル・リッツが今年になってからオープンしたスイーツショップ「Ritz Paris Le Comptoir」のもの。
Le comptoir
https://www.ritzparislecomptoir.com/fr
バッグはイヴ・サンローラン。
コーヒーを持つ手には、ピアジェと並んで祖母から受け継いだオパールリングが並びます。
ちょうど今回の撮影時期がパリ市内で毎年開催されている国際コンテンポラリー・アートフェアと重なり、パリ中心部のヴァンドーム広場にはアメリカの彫刻家アレクサンダー・カルダーの巨大な「Flying Dragon」が展示されていました。鉄の固まりなのに、今にも青空に羽ばたいていきそうです。
続いては、これからランチへ向かうというミーガン。髪の毛も含めて全体に統一されたトーンの中で、エルメスのスカーフと手に下げたゴヤールバッグが映えます。
バッグはイニシャル入り。
スポーティな足元はバレンシアガ。
帽子はGushlow&Cole。
こちらは差し色の赤にバッグの鮮やかなスカイブルー、ゆったりシルエットのコート(Max Mara)にスリムジーンズと、絶妙なバランスで思わず声をかけたチャーミングなマダムのレジーヌ。パリには住んでいないけどパリが大好きで、ウィンドウショッピングをしたり美術館に行くのが楽しみと話していました。
シンプルだけど目を引くバッグはClaire Batardiereのもの。ハイブランドの超過分の皮革などを利用して、エコロジーにも配慮されて製作されています。
FFIL
https://ffil.fr/pages/la-marque-1
何だか楽しそうなメガネはEtnia Barcelona。インナーの重ね着ニットは、二枚ともユニクロでした。すっかりフランスでもお馴染みです。
バレンシアガのショップ入り口でスナップをお願いしたのは、モード関係で働くサラ。全身ニットなコーディネイトですが、素材に上質感があってカジュアルな感じではありません。ジャケットはイヴ・サンローラン。
後ろ姿も撮らせてもらいました。
トップのベストはFrom Future。
「これからこの鞄を買いに行くの」とバレンシアガへ。
「これからオフィスに戻るところよ」ライダース風なレザージャケットに柄物ワンピースを組み合わせているのは、弁護士のエレーヌ。
背中側は蛇、でしょうか。肩の部分に覗くピンクといい、個性的なジャケットです。
一見アンバランスなコーディネイトをまとめているのは、セリーヌのサーモンピンクのショルダーバッグ。
マレ地区にあるAlice Balaceのジャケットには、ひとつひとつナンバーがふられています。
袖口にも、内側が赤という遊び心。お洒落な弁護士さんですね。
こちらはコスメブランドで働くアンヌ・ソフィー。秋らしいトーンにヴィトンのヌメ革がよく似合います。足元はパリジェンヌにも人気のフレンチスニーカー、VEJA。
電話中に笑顔で応えてくれたのは、どこかフォークロアなイメージのワンピースに丸いショルダーバッグがお似合いのフロランス。ヒールの足元もフェミナンで可愛らしいイメージですが、仕事はキャリア12年の弁護士。コートはMassimo Dutti。
ワンピースはba&sh、足元はH&M。チープブランドとのミックスが上手いですね。
アフリカモチーフの柄がかわいすぎる刺繍トートはCSAO。セネガルのアトリエで作られていて、現地との公平な取引をモットーにしています。
丸バッグはクロエ。
指輪はエルメス。
時計はオメガ。
太陽という意味のドイツ語「SONNEN」の文字をブレスレットで。ドイツ旅行の際に気に入って購入したそうです。明るい気持ちになれそうですね。
さて、歴史あるドアの前で決まりすぎているのはロシア人モデルのダリア。コートはHugo Boss。
バッグはシャネル。
サングラスもシャネル。
こちらはアシメトリーなスカートとニットのデザインが印象的な、ジャーナリストのエマ。ショッピングの途中。
パフスリーヴのようなニットとスカートはJoseph。
こちらはジャケットにジーンズ、素足にローファーとマスキュランでありながら襟元はフリルで上級者感(?)が漂う、PR会社勤務のヴィルジニー。リヨンから友人たちとパリに遊びに来ているところ。今は日本の新幹線にあたるTGV網が発展していて、リヨンやボルドー、南仏マルセイユでも簡単に日帰りできるようになりました。
バッグはフェンディのピーカブー。
「目玉もあるのよ」と見せてくれました。
足元はSebago。
リングはディオールとカルティエ。
ブレスレットはカルティエと並び、奇跡のメダイと言われるマリアのメダルが。一時期モード業界を席巻し、今やパリで観光地のひとつとなっている「奇跡のメダイ」聖堂ですが、彼氏ができるとか、お金持ちになるなどの効能はありませんので念のため、、。
低く差し込む光がドラマティックな冬のパリから、ファッションスナップをお届けしました。次回は久しぶりにフランス国外へ。ベルギーはブリュッセルからアール・ヌーヴォーと街歩きの予定です。どうぞお楽しみに。
Coordination: Tomoko YOKOSHIMA