世界の車窓からこんにちは、吉田タイスケです。今回もクレア・トラベラー秋号で訪ねたスイスから。ブレガリアの谷に咲く、美しい隠れ里からお伝えします。
こちらは乗り換えの駅で出会った子どもたち。
チューリッヒから電車とバスを乗り継いで約5時間、、、。
車内で眠るのにも飽きた頃、イタリア国境近く、標高1090mにあるソーリオ村に到着しました。人口はわずか167人。
藁葺き屋根ならぬ、石葺き屋根が並ぶ小さな村です。
昔、洗濯場として使われていたところが、今も残っています。
村を歩いていたら、農家に牛乳を届けるところだというおばさんに出会いました。かわいい犬を連れて、しかも名前はハイジさん!
ちょっとイメージが違いますが(←オイ)、、、さすがアルプスの渓谷。
村で唯一のチーズ屋さんのハイジおばさん。そのまま、彼女のお店も撮影させてもらいました。
歩いていた時に足元に落ちていた薔薇の花びら。村には何もないと言ってもいいほどお店も少ないので、却って草木や花びらに目が集まります。
こちらは宿泊したホテル。17世紀に建てられた館から始まり、今も中世の趣を保っているパラッツオ・サリス。名門貴族の末裔が、今も経営しています。
このベッドも確か300年くらいの歴史があったような、、、。
パラッツォ・サリス
https://www.palazzo-salis.ch
庭に咲いた花を生けたという部屋の花瓶も、そこに屋外の自然があるようで和みます。テーブルのセンターレースも、なんとなく昭和だし、、、。
ちなみにここで食べる食事は、今回のスイスツアーでいちばんと言ってもいいくらい美味しかったです。いつか再訪したいですね。
夕陽に照らされる村を高台から。19世紀イタリアの画家、セガンティーニは自身が愛したこの村を「天国の入り口」と形容しています。
天国かどうかはわかりませんが、写真を撮っていても聖なる空気に満ちているような気がしました。森に囲まれているせい??
石に囲まれた村の風景。
この村からカスタセーニャ(栗の里、の意)という村にかけて、ヨーロッパ最大の栗林が広がっていて、ところどころに栗の乾燥、燻製を行う小屋が建てられています。
その栗粉を使って作った栗ケーキがこちら。カスタセーニャ名物、栗タルトです。要冷蔵なので、ぜひ現地で味わってみてください。
ソーリオからバスで20分ですが、そこまで行く価値があるタルトでした。パリでも売ってほしい。
Pasticceria Café Negozio Salis
Villagio 9, Castasegna
Tel: 081 822 18 86 日休
天国にいちばん近い(?)、スイスの隠れ里をご紹介しました。次回はついにマッターホルンに挑みます。どうぞお楽しみに。