こんにちは、吉田タイスケです。ヨーロッパの美しい町はよく「絵画のよう」と例えられます。パリだって少なからず絵になる町だと思いますが、今回歩くベルギー北部ブルージュはその中でも、正しく「絵画のような」町です。その点ではパリ負けてる。世界遺産に指定された旧市街は、どちらを向いても絵葉書のよう。
運河の美しい様子は、北のベニスとも言われるベルギーの宝石、ブルージュ(←褒めすぎ)。難点を言えば、時期を選ばないと観光客でごった返し、風情も何もなくなるというところでしょうか(それはベネチアも一緒)。
運河と橋、自転車の組み合わせはアムステルダムを思い出します。
こちらは今回泊まったホテルの窓から。屋根裏部屋だったのですが、この眺め、かなり気に入りました。プライベートで戻ってきたいくらい。
Hotel Martin’s Brugge
https://www.martinshotels.com/en/hotel/martins-brugge
窓から見下ろす通り。
これもホテルから。ベルギーの特徴である、階段上になったファサードが並ぶ街並み。
この辺で腹ごしらえを、、。パリにもあったらいいなと羨ましいビストロ。
Bistrot Bruut
http://www.bistrobruut.be
料理はシンプルで素材を活かしたもの。これは牛肉のタルタル。ミルクをフレーク状にしたものがのせてあります。
スズキのオーブン焼きに海草を添えて。日本人好みの一皿です。
さて、散策は続きます。馬車が目立つ、市街中心部のマルクト広場。
13世紀〜15世紀に作られた鐘楼を見上げて。当時は交易の要衝として栄えたブルージュ。教会が権力を誇る中世にあって、広場に独立した鐘楼を市民たちの力で建てることは自治の象徴でもありました。高さ83mに及ぶこの鐘楼と鐘の音は、ブルージュ市民の自由と独立を表す誇りなんですね。
こちらはベギン会院跡。現在はベネディクト派の女子修道院として使われています。ベギン会院とは修道院と異なり「出家せずに世俗にいながら自身で生計を立て、労働と祈りの日々をおくることを選んだ女性達による共同生活のコミュニティ」(from all about)。女性の自立が難しい中世に、そんなコミュニティがベルギー各地にあったそうです。自治の象徴である広場の鐘楼といい、女性が自立して暮らせるコミュニティといい、中世ベルギーすごいですね。町のざわめきに隣接しているベギン会院跡地ですが、一歩門を入ればそこは静寂。木々の揺れる音だけが聞こえてくるこの広場が、ブルージュでいちばん心落ち着く場所です。
次回は一転、初冬のロシアからお届けする予定となります。どうぞお楽しみに。