こんにちは、吉田タイスケです。フランスはまだまだコロナ禍ですが、久しぶりに晴れ間が覗いたとある週末、ファッションスナップを撮影にパリの街を歩いてみました。
1月を過ぎても、パリの青空にはまだクリスマス・デコレーションが残っています。
ハイブランドが並ぶサントノーレ通りにて。「あまりに寒いから」とカプチーノ片手に通勤途中のラリサ。ダウンジャケットはプラダ、スカートはイヴ・サンローランでバッグはフルラ。黒にグリーンのシックな装いがお似合いです。
こちらはマダムのヒョウ柄の帽子と足元に注目してお声がけしたところ、なんとムッシューは老舗バッグメゾン、ゴヤールの社長ジャン・ミッシェルでした。マダムのコートはイヴ・サンローラン、パンツはセリーヌ、靴はルブタンだそうです。
「ちなみに僕はエルメスだよ!」
いやいや、違うよね。君はジャックラッセルテリアのプリュムくん。今度遊ぼうね。
教会前の広場で出会ったのはPR会社に務めているオドレー。週末は買い物をする日。
バッグはコーチ。グレーで揃えています。
今日のポイントはラメ入りのマスク。いまやマスクもアクセサリーのひとつですね。
こちらは友人同士でお買い物中。ファッションジャーナリストのオドレー(右)と、宝石店で働くラウラ(左)。オドレーの靴とコートはザラ。インスタのフォロワー数も多い、人気ジャーナリスト。
https://www.instagram.com/audrey_lucia_marcella/?hl=ja
シャネル本店近くでお散歩中のご家族を一枚。すぐ近くに住んでいて、チュイルリー公園へ向かう途中だそうです。長男のテオフィル君はスケボー、小さなトスカンはキックボードがお気に入り。ご近所への散歩だから服装もカジュアルなの、と笑うママンですが、パリ一等地に住んでいることがすでにブランドと言えるかも。
今年の冬は雨ばかりなのですが、この日は気持ち良い青空。
さて、交差点で呼び止めたのは美男美女カップル。学生のサロメと、銀行員のアレクサンドル。二人はこれから友人宅でのランチに向かうところ。レストランがテイクアウトのみの現在、友人との会食はお互いの家に集まるしかありません。アレクサンドルが右手に持っているのは季節のお菓子、ガレット・デ・ロワ。1月になると食べたくなる、アーモンドペーストを挟んだパイ菓子です。
素材感のあるセーターに、全身黒でコーディネイトしたサロメ。コートとバッグはZadig&Voltaire。
メタリックなアクセントを加えるのがポイント。
足元にもワンポイント。
週末で比較的人通りはあると言っても、街はこの通り。ホテル、レストラン、カフェは閉まっているところも多く、車の数も普段に比べたら半分以下です。
皆この状態がいつまで続くのかと不安ですが、それでも日々に楽しみを見つけようと前向きに暮らしています。
回廊に差し込む光が美しい、パレ・ロワイヤルに来てみました。
今は少数派となった、毛皮のコートをエレガントに着こなすのは、インテリアデザイナーのフィオナ。すぐ近くに住んでいて、この公園で友人と待ち合わせをしているところ。カフェは開いていないので、友人と会う憩いの場は公園のベンチだそうです。ゴージャスなコートはイヴ・サンローラン。
紅一点のバッグはフェンディ。
久しぶりに晴れた週末、公園のベンチは多くの人で賑わっていました。
黒でお揃いのカップル。犬の散歩によくパレ・ロワイヤルに立ち寄っています。赤い口紅が似合うパリジェンヌのシャルリーは、最近ランジェリーのブランドを立ち上げたばかり。スタイリッシュなインスタはこちらから。
https://www.instagram.com/charlieders/?hl=ja
こちらもこの界隈に暮らしているという、品の良いご家族のお二人。娘さんのアニエスはお母さんそっくりですね。先ほども銀行員のイケメンが手にしていたお菓子、ガレット・デ・ロワを買いに来た帰り道でした。1月しか売っていないんです、自分も早く買いに行かないと、、。
画家、作家、詩人といくつもの顔を持ち、20世紀初頭に活躍した芸術家ジャン・コクトーは、一時パレ・ロワイヤルの一角に居を構えていました。そのことにちなみ、公園内のいくつかのベンチにコクトーの言葉が刻まれています。写真の言葉は戯曲「地獄の機械」から、「人間の時間は折り畳まれた永遠から出来ている」。というわけで、三つ折りになった永遠の一端から、冬のパリとファッションスナップをお届けしました。次回もどうぞお楽しみに。
「コーディネイション:Tomoko Yokoshima」