写真:SoHo Rooftop-02 by Soho house
マディソンです。
今日はミートパッキング地区にある知る人ぞ知る場所、ソーホーハウスに来ています。メンバーだけの為のクラブ施設なので、もちろんメンバー以外は本来中に入れません。
ただ一般的にありがちな富裕層対象のクラブとは違って、ソーホーハウスはアートや政治、メディアに関連したメンバーが多く参加しています。AXESがファッション・メディアということで、今回特別に中を見せてもらえました。
写真:Club Room 3 by Soho House
こちらが、クラブメンバーの集うラウンジです。重厚で、やっぱりイギリス的ですね。
というのも、ソーホーハウスのソーホーは、マンハッタンのソーホーではなく、ロンドンの方に由来しているんです。一番最初の場所がロンドンのソーホー地区だったので。
2015年にソーホーハウスを名乗り、2021年に資金調達の為上場しました。コロナ前にも度々メディアに取り上げられていたんですが、私が初めて耳にしたのは、アメリカでは大人気のリアリティ・テレビ番組 “お騒がせカーダシアン家” の長女、キム・カーダシアンがここでのパーティに参加したとファッション・ニュースで取り上げられていた時でした。
彼女ばかりか、ジャスティン・ティンバーレイク、レオナルド・ディカプリオなど、そうそうたる著名人がメンバーだと聞いています。ミュージシャンや俳優さんたちはアーティストということで、このクラブに傾倒しているんでしょう。
写真:SHNY club restaurant 1 by Soho House
写真:House Kitchen by Soho House
レストランの雰囲気も、アメリカ的というよりはイギリス的で、少しハリーポッター的世界を感じますね。
ソーホーハウスは上場して資金を集めてからは積極的に世界に広がっていて、ローマやパリはもちろん、テルアビブなど現在では世界28ヶ所にも登っています。案内してくれたケーラブによると、2023年か、遅くとも2024年には日本にも上陸するらしいんですよ。日本的な施設になるのか、それとも本場イギリスを日本に持ち込むのか、想像すると今からワクワクしますね。
入口すぐの受付では、ソーホーホームというブランドのキャンドルがたかれていて、何ともいえないいい香りでした。フィグ・ベルデといって、イチジクの香りが混ざっているんです。イギリスでは、イチジクとラベンダーの香りが、最も人気なんだそうですよ。
クラブ内には宿泊施設もあり、ミディアム・サイズのベッドルームは、煉瓦の壁がクラシカルなムードを醸し出して、部屋にはミニバー・コーナーも。
これより小さいスタジオ・サイズでも一泊425ドル(56,950円、1ドル134円)くらいかかるそうです。プライベート・クラブなので正式なデータは公表していないんですが、メンバーになるにはまずフィーを払わなくてはなりません。このマンハッタンの施設の場合、2,100ドル(281,400円)くらいだそうです。この施設だけでなく、世界中の施設も使いたい場合のフィーが3,200ドル(428,800円。)でも、その上に年会費が単独施設で2,300ドル(308,200円)、世界中の他の施設も使いたい場合で大体4,000ドル(536,000円)かかるそうです。
とはいえ、フィーを支払うだけでメンバーになれるわけではなく、現メンバーからの推薦状も必要になります。一説では、メンバーになりたいと待っている人たちが現在3万人ほどもいると聞きました。
施設を案内してくれたケーラブ。
ドアを開けてくれるときもエレベーターへの乗り降りも完璧にレディファーストで、恐縮するくらい紳士的でした。
写真:SHNY Medium Bedroom by Soho House
写真:SHNY Medium Plus bedroom by Soho House
ミディアムより、少し広めの部屋です。“セックス・アンド・ザ・シティ”の6シリーズめで、サマンサがメンバーのカードを使ってソーホーハウスにまんまと入り込んだ、というエピソードが紹介されていました。ネットフリックスのドラマでも、多々ソーホーハウスに触れているので、いつか中を見てみたいと強く思っていたものです。
写真:SHNY Pantry Bar 1 by Soho House
写真:SHNY screening room by Soho House
講演会や、映画上映のためのシアタールームもありますし、バーもどうです?このレトロな内装。
創業者のニック・ジョーンズは世界拡張に資金が必要だったんでしょう。イギリスの富豪リチャード・ケアリングに2008年、80%の株を譲渡しました。その後このクラブの将来性に目をつけて、アメリカ人ビリオネアのロン・バークルが自身のファンドで60%を買収しています。ニックは2022年の11月に経営責任者を降りましたが、10%は今でも株を所有して取締役として、運営にその影響力を及ぼしているようです。
建物内にはスパもあります。フェイシャルやマッサージ、赤外線セラピーの他、体重が増えてあちこち凝りやすい妊婦さんへの特別マッサージも用意されています。このスパに関しては、メンバー以外の人でも予約が取れるようにしようか検討中だとのことでした。実現すると、メンバー以外で中に入る方法が一つできますね。
写真:SoHo Rooftop-02 by Soho House
ルーフトップ・バーはマンハッタンお約束になってきていますが、ルーフトップ・プールもト増えてきています。ケーラブによると、プールは温水なので寒い冬でも関係ないそうです。マンハッタンの冬はとても厳しいので、逆にバーの方が冬はインドアになるんです。
今年は東海岸、クリスマス頃に歴史的寒波が襲ってきて、内陸部のバッファロー市やお隣のニュージャージー州でも深刻な被害が報道されていました。でも、プライベート・クラブ内は別世界なんですよね…。
住所はわかっていたんですが、何の看板も出ていないので、何度か表を行ったり来たりしてしまいました。その方が、顔を指されたくないセレブにとって、隠れ家的でいいんでしょう。
コロナでリモート勤務が増えて職場での社交がめっきり減ってしまったからなのか、プライベートクラブ人気が急上昇しています。マンハッタンではここ2年ほどの間に、新規クラブが80件も増えたと聞きました。クラブ内では社交だけでなく、PCを持ち込んでリモートワークしている人たちもかなりいます。
さて、如何でしたか。
人間にとって潜在的な欲求の一つなのか、秘密基地のように限られた人しか入れない空間って、ワクワクするものなんですよね。また一つ、コロナでシフトされて新しい世界が生まれてきていることを強く感じました。
ではまた、ニューヨークでお会いしましょうね。