ニューヨークから、マディソンです。
壁に車が突っ込んでいますが、でも事故ではありません。ニューヨークを代表するファッション・ブランドの、パブリック・スクールがキャデラック・ハウスに展示している作品です。キャデラック・ハウスは発明家やクリエイター、それに好奇心あふれる人々の出会いの場所として、ニューヨークファッション・ウィークを主宰するCFDAとコラボ、ここでは秘めた斬新性あるブランドとしてパブリック・スクールのマインドを紹介しているんです。
パブリック・スクールは2008年にマクスウェル・オズボーンとダオイー・チョウが立ち上げました。ニューヨークの街にインスピレーションされたデザインをコレクションに落とし込んでいるブランドとして知られています。
キャデラック・ハウスではファッションデザイナーだけでなく先見性あるアーティストの作品も展示していて、こちらはトイレットペーパー・パラダイスというタイトルの作品。
イタリア人アーティスト、マウリツィオ・カテランとピエルパオロ・フェラーリによるもので、トイレットペーパーという雑誌からの抜粋だそうです。これは寝室ですが、居住空間をサイケデリック的に仕立てています。
床一面のスパゲティも難儀ですが、自宅にワニは困りますね…。
キャデラック・ハウスなので、もちろん車も陳列されています。ストリートに面した側はカフェになっていて、壁がオープンなので、今日などお天気のいい日はいつも賑わっています。
キャデラックは人が乗る車だというだけではなく、内に革新性を秘めており、しかもファッショナブルでもあり、人と人を繋げるブランドだということを、このキャデラック・ハウスは表現しています。ここに来て先見性あふれた展示物を見てカフェで集う、そうした体験がさらにブランドとの心理的関係を深めていくということなのでしょう。
さて、ここは何処でしょう?ブルックリンではありません。10番街チェルシー地区の一角です。思わず観光客がカメラに収めていますね。
ピース(平和)のスタンプを踏んでトンネルの中を行くと…
そう、コムデ・ギャルソンのブテイックなんですね。
この近未来的トンネル、中にも続いています。チェルシー地区のこの辺りには画廊が立ち並んでいて、その中にある秘密のトンネルを抜けるとブテイックがある、という仕掛けです。ブランドのメッセージ性にかける想いが、ここでも伝わってきます。革新的であること、ニューヨークでは特に大切ですね。
コムデすぐ横左上に高架道が見えますが、これがハイラインです。ニューヨーク・セントラル鉄道の廃止されたウエストサイド線を改造して作られたのですが、空中並木道とでもいうのでしょうか。
ストリートからエレベーターで上がると…
こんな風に遊歩道と縦長の公園になっています。地上階ではない、高いところにあるラインということでハイライン。これに対して、地下にある廃止された地下鉄跡に縦長の公演を作ろうというプロジェクトもニューヨークでは進んでいます。こちらはローラインというのですが、太陽光の当たらない地下で、特殊な光を使って植物を育てているので、とても時間がかかるプロジェクトです。
立ち止まって高架道からの景色を眺める人々。車が通らない空中にあるので、喧噪から外れてゆったり歩けますね。ただ次のミーティングのあるミッドタウンの56丁目までは繋がっていないので、途中で降りてキャブを拾いました。
映画“ホームアローン2”の舞台になったプラザホテルを訪ねます。
訪ねたのはここ、プラザホテル内にあるニューヨークトップサロンのウォーレン・トリコミ。日本でも表参道店に続いて、大阪ハービスエント店が昨年オープンしたばかりです。数々のニューヨークのトップサロンランキングで、これまで常にトップ5に入ってきた超人気サロンです。
オーナーの一人、エドワード・トリコミは、トランプ大統領の3人の奥さんをお客に持ち、ヴォーグやコスモなどの表紙カバーも数々手がけてきたカリスマ・スタイリストです。ヘアカットに400ドルチャージしている彼のカットは独特で、それに刺激を受けたティム・バートンがメガホンをとったのが、あの映画“エドワード・シザーハンズ”。ジョニー・デップの出世作となりましたが、ご存知ですか。
このエドワードが、今回のNY出張最終ミーティングの相手です。ではまた、次回ニューヨークでお会いしましょうね。